「障がいのある子がアウトドアに行くなんてハードルが高い」

「ましてスキーなんか」

そう思っている方もいるかもしれません。

我が家も、最初から年中アウトドア漬けの未来を想像していたわけではありませんでした。

ですが、デュアルスキーとの出会いが野外での過ごし方を大きく変えてくれました。

今回は、デュアルスキー経験者のさ〜やが、お友達を誘って一緒に滑った体験談をお届けします。

障がいのあるお子さんが生まれたことをきっかけにウインタースポーツから遠ざかっている方々の選択肢が増えれば、とても嬉しいです。

デュアルスキーが「特別」から「恒例」になった

だれでも最初はドキドキ

さ〜やがデュアルスキーを初めて体験したのは2023年1月。

最初は「一度スキー体験ができたら十分」くらいの気持ちでした。

準備は何が必要だろうか、体調管理はどうしたらいいだろうか。

最初はドキドキ。心配と不安でした。

それが今では、ほぼ毎シーズン当たり前のようにスキー場へ向かうのが冬の恒例行事。

スキーは「特別なイベント」ではなく、 家族で季節を楽しむための選択肢のひとつになりました。

そして、経験を重ねるうちに、「今度は、お友達とも一緒に滑りたい」と思うようになりました。

「行きたい」と「行ける」の間にある壁

ゲレンデに一緒にいる姿がイメージしてもらえるか

さ〜やもお友達と一緒にスキーできたら楽しいだろうな、と思う反面お友達を誘う時には現実的なハードルが頭をよぎります。

  • 岡山から兵庫のスキー場まで車で片道約2時間半と遠い、しかも雪道
  • 障がい児がどうやってスキーするのか、というイメージの壁
  • 親御さんの機材への不安や寒さへの心配

正直、「一緒に行ってくれる人はナカナカいだろうな〜」と思っていました。

障がい者スキースクール・ネージュにて(新潟2025)

それでも、さ〜やが滑る写真や動画を見せながら、デュアルスキーがどんなものか少しずつ伝えていく中で、「行ってみようかな」と言ってくれたのが、Nちゃんファミリーでした。

はじめての人と行くからこそ、準備は丁寧に

事前相談でできるだけ不安を解消

今回Nちゃんと一緒に申し込んだのは、(一社)INCREWの1日デュアルスキー体験。

Nちゃんはスキー自体が初めてです。

だからこそ、

  • 無理をしない
  • 体調最優先
  • 滑走1本ずつ様子を見ながら

この3つを大切にすることにしました。

Nちゃんママとは事前にしっかりアセスメント(障がいの状態や不安ごとなどの相談)を行い、ウェアのこと、当日の流れ、疲れたときの判断基準なども共有。

「どうやってリフトに乗る?」

「不安がゼロになることはないけれど、できるだけ“スキーをしている姿が想像できる状態”で当日を迎えてもらう」

これは、とても大事なポイントだと思います!

雪が降りしきる、はじめてのスキー場

最初はデュアルスキーを見学してイメージしてもらう

当日は曇り予報。

でも実際には、朝からずっと雪が降っていました。

初めてスキー場に来たNちゃんの顔に遠慮なく降ってくる雪。

冷たくて、不思議で、ちょっと戸惑ったような、けげんそうな表情でしたね。

まずはデュアルスキーの先輩・さ〜やの滑走を見学。

「こんな感じなんだ」

言葉にはならなくても、Nちゃんも 何かを感じ取ってくれているようでした。

実は一番のご褒美かもしれない、ランチタイム

お昼休憩はママたちにも大事な時間

滑る前に腹ごしらえ。

ランチタイムはママたちのコミュニケーションの時間でもあります。

学校で会っても忙しくて「おはよ~」だけで終わってしまうことが多いですが、

一緒に出かけて、同じ景色を見て、同じテーブルでご飯を食べると自然と会話が生まれます。

障がい児とお友達で出かけることの良さは、子ども同士だけでなく、親同士の近況報告ができること。

これもお友達と活動する大きなメリットだなぁ、と再認識しました。

やや緊張の表情から、ステキな笑顔まで

経験レベルに応じた滑り方で様子を観察

いよいよNちゃんの滑走。

初めての体験なので、しっかり声を掛けながら慎重に滑走。

1本目、2本目は、正直なところ緊張しているようにも見えました。

「これは何だろう?」

身体で感じながら、頭の中で整理しているような、そんな表情。

こわばったりや泣いたりする表情もなかったので、3本目のリフトへ。

すると、少しずつ声が出始め、おしゃべりも増えてきました。

3本目は、ゆっくりスピードで、小刻みなターンを繰り返しながら滑走。

ゲレンデの中腹で一度止まったとき、Nちゃんが見せてくれたのは本当に素敵な笑顔!

言葉ははっきり出なくても、「これ、楽しい」そう伝えてくれているように感じました。

「初めて」でも4本楽しめた♪

『あんなに楽しめるとは思ってなかった』とママ

Nちゃんは最終的に4本滑走。

4本目はさすがに少し疲れた表情でしたが、体験終了後もご機嫌で、家に帰ってからもずっとおしゃべりしていたそうです。

後日、お友達ママから届いた言葉が、とても印象に残っています。

「あんなにスキーを楽しめるとは思ってなかった~」

この一言で、 「一緒に来て良かった!」と心から思いましたね。

テレビ電話で実況中継という新しい試み

一緒に滑れなくても雰囲気が伝わる!

今回、Nちゃんママは久々のゲレンデだったのでスキーはせず、リフト乗り場で待機。

Nちゃんに初めての体験をさせるのに近くで様子を見ることができない。

そこで、リフト上や滑走中に携帯のテレビ電話で実況中継してみました。

デュアルと並走する人がLINE電話でつなぐイメージ。

ゲレンデ下で待つママに、表情、スピード感、雰囲気がリアルに伝わり、ママも安心できたようでした。

本当は家族も一緒に滑ってほしい。

でも、こんな参加の形もありだな!

「実況中継、これは面白い!」という新たな発見にもなりました。

お友達と行くデュアルスキーが広げてくれるもの

可能性の輪を広げていきたい!

誘ったお友達が楽しんでくれて、その家族が喜んでくれる。

これは誘った側にとっても、何よりうれしい出来事です。

「障がいがあるからできない」ではなく、「一緒にできる形を見つけていく」、これもスポーツの良いところ。

これからも、さ〜やと一緒にお友達をどんどん巻き込み、楽しいアウトドア体験の輪を広げていきたいと思います。

まとめ

迷っているなら、まずは小さな一歩から

  • 障がいのある子でも、友達とアウトドアに行ける。
  • 親子だけでなく、家族同士のつながりも生まれる。
  • そして、デュアルスキーは「初めて」でも楽しめる!

「うちの子には難しいかも」と感じていても、それは自然な気持ち。

でも、一歩踏み出すことで、見える景色は確実に変わります!

是非、「デュアルスキー」「アダプテッドスキー」で検索して、最寄りのゲレンデで体験してみてください。

さ~やがデュアルスキーを体験させてもらった団体