肢体不自由児との旅行は目的地のチョイスも悩ましいものです。
2019年、我が家のアウトドア・アクティビティを何にしようかと考えていました。
「去年は立山に行ったし、『そうだ沖縄に行こう!!』」
南国の空気を感じて海に入ったり植物の中をハイキングしたい!
早速、肢体不自由児でも楽しめる沖縄観光の下調べを始めることにしました。
沖縄は観光もバリアフリー!
さすが観光県。障がい者も楽しめそうな充実のHP。
「沖縄」「観光」「バリアフリー」で検索すると、『バリアフリーOKINAWA』というサイトがひっかかりました。
しかも県のオフィシャル!さすが観光県!
中で紹介されているのは、障がい者でもできるアクティビティからバリアフリー対応の観光名所、食事場所、宿泊場所など多岐に渡ります。
アクティビティではパラグライダーやスキューバダイビング、水陸両用のバギーなども障がい者が体験できるようで、エンジョイしている写真が載っていました。
『えっ!こんなことできるんだ!』とテンションMAX!
加えて、観光モデルルートが紹介されていて、バリアフリーコースが設定されている首里城や南国の植物園など、観光スポット全般に障がい者に配慮されている印象でした。
そんなHPの中で我が家の目に留まったのは、イルカセラピーの写真!
『えっ!イルカとこんなに近くで触れ合えるの??』
『そいういえば、イルカって障がい者に寄り添ってくれるらしいよね??』(諸説あり)
『イルカパワーでさ~やに何かハッピーな変化が起きないかな??』
安直ながらそんなワクワク感でイルカセラピーをメインに旅行を考えてみることにしました。
イルカセラピーに目が留まる!
それはイルカとの触れ合いを介して自発を促す取り組み
「沖縄本島」「イルカ」と検索して、まず出てくる『もとぶ元気村』のHPをウキウキでチェック!
HP上段の「ドルフィンアシステッドセラピー」のページに内容が紹介されていました。
想像では、
『イルカが出すテレパシー的なものが障がいがある人の潜在的な何かを引き出してくれるのかなっ!!』
と、浮かれた期待をしていましたが、それをいなすように、割と早々に注意書きがありました。
「DAT(ドルフィンアシステッドセラピー)は『イルカの超自然的な能力が病気を治す』といったものではありません。」
そうですよね…。…あの、そこまで本気で超能力的なとかは思ってなかったんですけど…単刀直入に言われると…あっ、スミマセンでした…。反省。
正確には、『イルカと触れ合いたい』と本人が思うことが治療のモチベーションアップにつながり、アトピー性皮膚炎などを改善させていこう、という理念でした。
さて、脳性まひにより肢体不自由で不快以外の自己表現がほぼできないさ~や。
諦めてはいけないかもしれませんが、正直、自発的な行動の改善は難しいかなぁ、ということで、セラピーではなく普通にイルカにタッチできるプログラムを予約。
0歳児からでも体験できるプログラムで、ひざぐらいの水深でイルカと至近距離で触れ合えるというものです。
これまで水族館で遠目にイルカを見ることはありましたが、一緒に遊べるとは何とも貴重な体験。
障がい者という値段設定はなく一人一律7,000円です。
とはいえ、大人でもイルカと触れ合えると思うとウキウキするもの。早速家族みんなで水着、浮き輪、ライフジャケットを買いそろえるのでした。
バリアフリー観光スポット
王道の首里城、美ら海水族館は必須!聖地斎場御嶽は…
さ~や初の沖縄。
観光スポットも王道は外せません。
先にも書きましたが、首里城にはバリアフリーコースが設定されていました。
これは行くしかない!!
所要時間の目安も記載されているので、旅のスケジュール管理に役立ちます。
→バリアフリーコース | 見学コース | ご利用案内 | 首里城 ‐ 琉球王国の栄華を物語る 世界遺産 首里城
ちなみに、障害者手帳があれば本人と介護者一人は入場無料です。
続いて美ら海水族館。こちらも王道。
屋内施設は大体エレベータがあるので、あまり細かくは調べませんでしたが、HPには「館内は車いすでの移動可能」と記載されていました。
→バリアフリー情報 | 沖縄美ら海水族館 – 沖縄の美ら海を、次の世代へ。-
こちらも、障害者手帳があれば本人と付き添い一人まで入館無料です。
さて、歴史もの、水もの、と来ると、やはりアウトドアものを入れなくてはならない!
観光名所を探したところ、沖縄最大の聖地、斎場御嶽(せーふぁうたき)が目に留まりました。
斎場御嶽は琉球王国最高の聖地で、国の祭事を執り行っていた権威ある場所とのこと。
写真を見ると、南国の木々に囲まれた巨岩の森が大変神秘的で、まさにパワースポット!
『是非そのパワーの一端をさ~やに!』と、イルカの一件でも懲りていない超自然的な力を求めて調べ始めたのはいいのですが、そこはやはり自然の中の史跡、山道、石畳の道、石の階段、バギーなんて到底無理な超バリアなルートでした。
『これはさ~やを担ぐしかない!』
我が家お得意の特大ベビーキャリアを取り出し、まださ~やが背負えるかセッティングしてみることに。『まだイケる!』ベビー用ですが割とハイトな作りなので身長120センチのさ~やでもなんとか収まりました。でも今年までかなぁ、と。
ちなみに、斎場御嶽も障害者手帳があれば本人は無料で入れます。
この三つの他にも、ひめゆりの塔、南国ビーチで海水浴など、行きたい場所をリストアップ。
目的地は決まった!さあ、次はアクセス方法をチェックせねば!